第9回TAMA産学官金サミットを開催しました(TAMAブランド顕彰事業)

7月27日(水)15:00より 国立法人東京農工大学にて
TAMA協会 国立大学東京農工大学主催 第9回産学官金サミットを開催しました。

 

7月29日付 日刊工業新聞で紹介頂きました。
日刊工業新聞記事

松浦 利幸(フジサンケイ ビジネスアイOB)
ブログ「ベンチャー温故知新」で取り上げられました。
TAMA協会が第9回産学官金サミット-「継続すれば成功につながる」-ブランド認定企業が事例報告と議論

 

本サミットでは同日募集を開始致しました、TAMAブランド認定企業公募のキックオフとして、TAMAブランド企業の海外展開や女性人材の活用などの事例を基に、多方面の切り口からサクセスストーリーとしてご紹介させて頂きました。続いて、パネルディスカッションでは、産学連携・共同研究の成功の秘訣をテーマに、具体的な事例を交えて議論を展開しました。

当日は、175名の方にご参加頂き、熱気溢れるディスカッションに大いに盛り上がったサミットとなりました。
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開会式では、運営委員の皆様、ご来賓の方々よりご挨拶を頂戴しました。
国立大学法人 東京農工大学     松永 是 学長
(一社)首都圏産業活性化協会    吉田 善一 会長
経済産業省 関東経済産業局 局長  藤井 敏彦 様

 

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松永学長からは、
「農と工からなる唯一の国立大学である東京農工大学は、『持続発展可能な社会の実現』に向けた課題の解決に取組み、世界平和や科学技術の進展に貢献することを基本理念としている。この理念に則り、産学連携の重要性を認識し、基礎研究はもちろん、実際に社会に役立つ形にすることができる人材を育成している。中小企業を含めた、産業界との共同研究を数多く実施し、環境、資源エネルギー、人口、食糧などの世界的な問題の解決に向けて邁進したい」との挨拶がありました。

 

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続いて開会にあたり、吉田会長から、
TAMA協会の成り立ちからブランド事業に至る経緯や、協会が実施している3本の矢の支援について説明を行いました。「今年設立20周年の節目を迎えるにあたり、地域の発展に貢献するという原点に立ち返り、さらに10年後に向けて“先議後利”の精神で、オールTAMAの総合力を発揮し、世界のものづくりをリードするため、サミットでTAMAブランド事業を世界に発信していきたい」と参加者に呼びかけました。

 

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ご来賓の関東経済産業局  藤井局長様より、
「TAMAブランド事業は大きな取り組みで、認定企業は世界への切符を手に入れることができる。また、協会は支援における3本の矢として、良いものを造る(産学連携・研究開発)、売る(販路開拓・海外展開)、それらを手掛ける人材の育成・確保の支援を行い、多様性を大事にしつつ、持続的に企業が伸びていくこと、経済が成長することを両立させるという社会的な課題に取り組んでいる。TAMA協会は、その面で先導的な役割を果たしており、また経済産業省もさまざまな支援策を用意しているので、皆さんとともに課題の解決に向かって前進していきたい」といった趣旨の挨拶がありました。

 

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その後、7月27日より公募を開始したTAMAブランド事業の説明を行いました。
(一社)首都圏産業活性化協会 人材育成・確保部 清水 崇が
TAMAブランド企業となるメリットと公募方法について説明致しました。

 

 

続いて、ブランド企業5社によるサクセスストーリーの発表です。

株式会社狭山金型製作所  代表取締役 大場 治  氏
株式会社寿屋       海外営業部 篠田 順二 氏
株式会社イノウエ     専務取締役 佐藤 佳孝 氏
株式会社ひびき      社長代理  宮原 正貴 氏
東新プラスチック株式会社 代表取締役 髙橋 誠  氏

 

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狭山金型製作所の大場様からは、「KANAGATAを世界語に!」するために、外貨を稼ぐ経営戦略として、ISO(国際標準化機構)の規格を取得して世界規模の展示会に出展したエピソードや、シンガポールにおけるジョイントベンチャー設立の事例についてお話しいただきました。

 

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壽屋の篠田様からは、これまで欧米中心だった海外展開が、最近はクールジャパンの影響によって、南米、アフリカ、オセアニア、東南アジア、インド、中東などにも販売網を広げており、海外展開初期の失敗を糧に、知名度の高い映画の人気キャラクターの版権を取得し、さらにローカライズすることによって売上を伸ばした事例をご紹介いただきました。

 

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イノウエの佐藤様からは、地域に住む女性約280名を内職として雇用し、大手小売店で販売しているオリジナル商品のヘアゴム加工に活用している事例をご紹介いただきました。人と人のつながり、コミュニケーションを大事にして、繁忙期でも気持ち良く働いてもらえる職場づくりに取り組むとともに、内職者を社員として積極的に採用しています。

 

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ひびきの宮原様からは、川越style倶楽部の地域連携の一環として、ミス・インターナショナル世界大会に出場する80カ国の代表を「美と平和の親善大使」として招待し、代表的な日本食である“やきとり”を振る舞った事例と、食の安全のために導入したトレーサビリティシステムについてご紹介いただきました。その流通管理の徹底ぶりに会場からは感嘆の声があがっていました。

 

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サクセスストーリーの最後に、東新プラスチックの髙橋様からは、プラスチックは水分やガスを吸ったまま成形すると劣化の原因になるため、熱乾燥を行わずに、素材からガスや水を抜いて成形できるエコシステムを開発した事例をご紹介いただきました。また、3年前に建設した新工場は、屋根にソーラーシステムをつけた地球環境にやさしい省エネ工場で、働く社員の士気も上がったそうです。

 

この後、「製品・技術開発を成功へ導く大学・企業の歩み寄りとは!」と題し、産学連携の製品・技術開発の視点から、パネルディスカッションを実施しました。
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ファシリテーター
電気通信大学 研究推進機構産学官連携センター長 中嶋 信生 氏

パネリスト
株式会社 エリオニクス      代表取締役社長 岡林 徹行 氏
株式会社 ソーケンメディカル     代表取締役 石渡 弘美 氏
トックベアリング 株式会社    代表取締役社長 吉川 佳介 氏
東京農工大学 先端産学連携研究推進センター
特別招へい教授 仙波 秀志 氏

 

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はじめに、ファシリテーターの中嶋様から今回のパネルディスカッションの趣旨を説明し、「これまで日本の企業は、自社で一気通慣型の製品開発を行ってきたが、国際競争に勝つためにはオープンイノベーションが重要になってきた。中小企業がお互いの強みを生かすという意味で、時代に合っているのではないか?」と問いかけました。

 

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これを受けて、東京農工大の仙波様から日本版TLO(技術移転機関)やバイ・ドール法の整備など、1990年頃からはじまった国による産学官連携の施策について説明を行いました。また、「産学連携においては、これをやっておけば正解という“ひな型”は存在しないため、双方が粘り強くかつ柔軟に取り組む必要がある」とのご意見をいただきました。

 

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企業側からは最初にエリオニクスの岡林様が「当社は電子・イオン等を利用したナノ(10億分の1)スケールでの加工・観察・測定装置を開発・製造している」と自社を紹介した後、物質表面に働く微小な力を計測する装置を東京大学の協力により製品化した事例や、大手企業を退社した技術者を採用し、大学や工業高等専門学校等と連携して、高感度・高精細電子線レジストの開発を手掛けた事例についてご紹介いただきました。

 

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電気磁気治療器などの医療機器を製造・開発するソーケンメディカルの石渡様からは、「研究には強力なモチベーションが背景にある」として、30年以上前、生後間もなく病気を発症した兄のために父(石渡弘三氏、先代・創業者、故人)が勤めていた会社を退職し、治療器の開発・承認に挑戦したエピソードをご紹介いただきました。「世の中のためになることが研究開発やイノベーションの原点」とした上で、短期間の業績にばかり目を向けるのではなく、高齢化社会などの社会的な課題に対して何ができるかと考えることが大切であり、長期的な視点でビジネスに取り組むことの重要性を訴えました。

 

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ベアリングメーカーであるトックベアリングの吉川様は「他社が作れない“これまでに無い動き”の製品が強み」と自社の特徴を紹介した後、千葉工業大学や秋田県立大学など4つの大学との連携事例をスライドで表示しながら、千葉工大と共同開発したベアリングは、今でこそ売り上げへの寄与度は低くなってしまったものの、研究室から継続的に学生が入社して主力社員に成長しているそうです。また、秋田県立大とは腎臓病透析患者向け低カリウム野菜の栽培法の研究に取り組み、取得した特許で現在4社とライセンス生産を継続するなど、自社の事業以外の面で成果があった事例をご紹介いただきました。

 

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最後に中嶋様から「大学は最先端の研究を行っており、高額な機材も揃っている。産学連携によって、そうした装置が使えるようになり、教員とコミュニケーションを重ねていけば、教員の人脈と知識も活用できる。産学連携関係の人間は敷居が低い」と参加者に対して積極的に大学を活用するよう促すと、仙波様が改めて、「産学連携は千差万別、ひな形はなく、地道な努力こそ大切」と強調してパネルディカッションを締めくくりました。

 

最後に、TAMA協会吉田会長より以下の大会宣言が発表されました。
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第9回TAMA産学官金サミット ~大会宣言~
「TAMAブランド認定企業が『Greater Tokyo TAMA』において、ロールモデルを発信する動きが加速してきた。今後、世界のものづくりをリードするTAMAエコクラスターの形成に向けて、更なる歩みを進めるためには、産学官金それぞれの立場で、スタート地点での十分なディスカッションにより、一歩深く踏み込んだ連携を図るとともに、粘り強くコミュニケーションを重ね、産学連携の成功に導く。相互理解と信頼関係を構築し、切磋琢磨しながら、世界に通用する製品・技術の開発を強く推し進める」ことを骨子とする大会宣言が発表され、第9回TAMA産学官金サミットは閉幕しました。

 

お忙しい中、サミットにご参加いただいた皆様に、この場をお借りしてあらためて御礼を申し上げます。今回ご登壇いただいた企業様はすべて過去3年間でTAMAブランド認定を受けており、ブランド企業になるとこのような発信の機会も増えます。

 

是非、同日より公募しておりますTAMAブランド認定企業への応募お待ちしております。

詳しくはこちら→ 第4回「TAMAブランド認定企業の募集」のお知らせ

カテゴリー: TAMAだより, TAMAブランド事業   タグ: , , , , , , , , ,   この投稿のパーマリンク

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